シゴトの様子

防災トレーニングの様子を公開(四国地区整備局:建設業BCP)

 ソーシャルメディアを覗くと日本各地で開催されている花火大会の様子が拝見できます。夏ですね!弊社がある内子町五十崎地域でも4年ぶりの花火大会が開催されました。これまでの運営団体メンバー高齢化で中止の案内が届いたのですが、内子町商工会議所青年部五十崎支部が主体となり実行委員会を立ち上げて復活させました。地域の青年らが地域のために紡ぐ素敵な物語。皆さまの地域でも花火大会は開催されましたか?

建設業BCPを取組む

 台風6号は過ぎ去り、ニュースで伝わってくる多くの爪痕。また7号も発生していて進路も本州へ直撃の予想が立っています。最近では台風進路予測は制度も高くなりましたが、被害をゼロにすることはまだまだできません。しかし家庭や会社や施設などで台風に対する備えはある程度できるようになりました。建設業の我々も管轄エリアに台風の進路予測が立てばもちろん現場だけでなくパトロール体制も備えます。そして、台風や豪雨の影響で災害の発災や警報が発動されるとパトロールへ出動、さらに、地域インフラの維持整備や復旧に向けて動きます。
 日ごろからの備えが大切な防災減災の考え方ですが、災害も様々で台風や豪雨などの発災まである程度期間が見込め、備えられるものもあれば、地震等のいつ発生するか分からない災害もあります。ご案内の通り、四国では南海トラフ地震が数年以内には発生すると予測が立てられており、それに向けて四国内の建設業は備えています。四国整備局が主体となり認証している建設業BCPに対する弊社の備え=訓練の様子内容を今回は共有します。

《訓練内容・条件》
南海トラフ地震規模の地震発生
14:00頃 (業務時間内)
発災後は参集して出動できる体制をとる

 総務部や経理部も参加してくれる訓練なので、発災したと仮定した時間に机の下へ。そして事務所に置いてある折り畳み式のヘルメットを着用します。ここから揺れが落ち着いて各社員はそれぞれの家族の状況を確認する時間です。状況や場合によって帰宅することも想定しています。

 家族の状況を把握した後に、事前に定めている非常参集要因は自動的に社屋へと集合して周囲の確認と災害対策本部をどこに設置するのか検討して決めます。今回は地震災害を想定していますが、本社ではなく、本社から車で10分程度の場所にある農産事業部を本部と定めました。

 定めた農産事業部に本部を設置するためにPCを持ち出します。生き方も3ルートを使用して時間を測ります。持ち出したPCは安否確認や各関連事務所に対して受注している工事現場の様子や地震により崩れた山道などの様子を各現場担当者から集めて共有するために使用します。モバイルwifiや電源の確保など必要なものは鞄の中と農産事業部に備品として置いています。複合機もあります。

 業務時間内を想定した訓練なので、各社員へ安否確認のメールを配信と現場担当者へは現場状況の写真添付を依頼します。発信後は各自の状況や参集場所を発信して返信と参集を待ち、返信が来ない社員に対しては現場担当者や同じ現場にいる社員に再度確認するように依頼メールを送ります。また、砕石場などの音が聞こえにくい場所の社員に対しては電話などで確認依頼を行います。

 電話が通じない場合はどうするのかなどの課題もありますが、現状の訓練ではこのような流れにしています。今後はアプリを導入してスマートフォンからでも容易に安否確認や参集場所が各社員へ届けられるようにしていく予定です。訓練時でも返信率が100%に届かない時もあります。まだまだ課題は多いです。

 続々と各現場から社員が集まってきます。災害対策班として土木建設事業部を中心に組織を組んでいるので、集まってから各班に振り分けられて対応にあたる予定です。まだ訓練で班に振り分けて実際に道具を積み込み出動するまでは執り行えていないので今後、実践します。

――ここまでが安否確認と参集訓練です――
■周囲確認のチェックリスト不足
■安否確認返信率100%に満たない

■班分け・積み込み・出動の訓練ができていない
これらがまだまだ弊社の課題で、今後これらができるように改善していきます。

 さて、ここからは災害対策班は土嚢(どのう)作成訓練と、手動給油訓練を執り行うために本社へと戻ります。作成した土嚢は油漏れを想定してタンクローリーの周囲に並べて流出しないようにします。この作業は繰り返し訓練ができているので短時間で作成することができます。

 一方で、今回初めて訓練に導入したのが主導で軽油をくみ上げる訓練です。電気が遮断されてエネルギー不足になることを想定した訓練であり、危険物の管理をしている担当者に指導を受けながら実際に手を動かしてみました。初めての訓練ではありましたが、予定した数量をくみ上げることができました。

 災害対策班だけでなく、近隣住民救助班も外部協力者の家を訪問し、指定の避難場所まで一緒に誘導する訓練を実施しています。普段から避難場所の確認や、空き家なのかそうではないのか、介助が必要なのかを知っておくことが大事だなと意見が出ました。

 南海トラフ地震に備えた訓練ですが、水難での救助に対してもボートの訓練も実施しています!

まとめ

 まだまだ弊社の建設業BCPも課題を多く残していますが、組織の組み立てや発災してからの流れ、それから動き方等一通りは定めています。これらをより精度を高めて、いざ発災した時にいち早く地域インフラの維持や早期復旧ができるようにします。災害が起きてもこの地域に建設業があって良かったと言っていただけるように邁進します。